
1/10/2026
AIが絶対に奪えない「2つの記憶」
最近、AIのことを考えれば考えるほど、ある疑問が頭から離れなくなりました。
「AIと人間の境目って、どこにあるんだろう?」
私は5年前から副業を始めて、AIを相棒として使い倒すことで、Udemyベストセラー講師となり、3,000人以上の受講生に教えてることができました。
AIができることは日々増え続けていますよね。文章を書き、画像を生成し、コードを書き、翻訳をし、データを分析する。
私自身、AIのおかげで、書斎もデスクもない環境で文字通り「ベッドの上」だけで副業を続けることができました。
でも、AIと向き合えば向き合うほど、こう思うんです。
「AIは本当に、何でもできるのだろうか?」
そして私たち人間は、何を手放して、何を守るべきなのでしょうか?その答えのヒントが、実は「人間の記憶の仕組み」の中にあることを見つけました。
今日は、私がたどり着いた一つの結論を、シェアしたいと思います。
記憶には「短期」と「長期」がある
人間の記憶は、大きく分けて「短期記憶」と「長期記憶」の2つに分類されます。
短期記憶というのは、まだ情報が「情報」のままで、意味も価値も定まっていない状態です。目の前で起きていることに注意を向けたり、何かと比較したり、物事を理解しようとしたり、環境の変化に反応したり・・・。
そういった、いわば「今この瞬間」を処理するための記憶ですね。
一方で、長期記憶は、短期記憶から選ばれた情報が、より深く、より長く保存される記憶です。そして、この長期記憶には、実は4つの種類があるんです。
長期記憶の4つの種類
長期記憶は、以下の4つに分類されます。
- 意味記憶
- エピソード記憶
- 手続き記憶
- 感情記憶
一つずつ、見ていきましょう。
1. 意味記憶ー「知識」としての記憶
意味記憶というのは、一般的な知識や事実のこと。
例えば、「1+1=2」とか、「日本の首都は東京」とか、「水は100度で沸騰する」とか。こういった、客観的で普遍的な「意味」を持つ情報が、意味記憶として保存されます。
2. エピソード記憶ー「体験」としての記憶
エピソード記憶は、自分が実際に体験した出来事の記憶です。
「あの日、あの場所で、自分がどう感じて、どう関わったか」という、当事者としての体験が記録されます。
感情が動いたとき、意思決定をしたとき、自分が主人公だったとき。そういう瞬間が、エピソード記憶として刻まれるんです。
3. 手続き記憶ー「やり方」としての記憶
手続き記憶は、操作や作業の流れに関する記憶です。
例えば、「パソコンの操作方法」とか、「自転車の乗り方」とか。毎日繰り返すうちに、体が自動的に覚えてしまうような動作や手順が、手続き記憶として定着します。
4. 感情記憶ー「感じたこと」としての記憶
感情記憶は、その名の通り、感情に関する記憶です。
「怖かった」
「嬉しかった」
「悲しかった」
「悔しかった」
そういった、心が動いた瞬間の記憶ですね。
AIができること、人間にしかできないこと
さて、ここからが本題です。この4つの長期記憶のうち、AIができるのはどれで、人間にしかできないのはどれなのか?
答えは、こう。
AIができる記憶:意味記憶と手続き記憶
意味記憶は、AIが最も得意とする分野です。
膨大なデータから知識を学習し、質問に答え、情報を整理し、事実を提示する。これは、まさにAIの得意とするところですよね。
手続き記憶も、AIは得意です。
「この操作をしたら、次にこうする」という手順やフローを記憶し、再現することができます。自動化やプログラムの実行など、まさにAIが活躍する領域です。
人間にしかできない記憶:エピソード記憶と感情記憶
一方で、エピソード記憶と感情記憶は、人間にしかできません。AIは、出来事を「記録」することはできます。でも、それを「体験」として生きることはできないんです。
AIには、「あの日、あの瞬間、私はこう感じた」という、当事者としての実感がありません。
感情が動くこともなければ、心が震えることもない。
つまり、AIは出来事を知ることはできても、体験することはできないんです。
そして、感情記憶も同じです。
AIは「怖い」「嬉しい」「悲しい」「悔しい」といった感情を、本当の意味で感じることはできません。感情を「理解」することはできても、「感じる」ことはできないんです。
だから、私たちは何を大切にすべきか
この4つの記憶の分類を理解すると、AIに任せるべきことと、人間がやるべきことの境界線が、はっきりと見えてきませんか?
意味記憶と手続き記憶は、AIに任せましょう。
情報の整理、知識の検索、作業の自動化、手順の実行。こういったことは、AIに任せた方が、圧倒的に速くて正確です。
でも、エピソード記憶と感情記憶は、人間が守るべき領域です。自分が体験したこと、感じたこと、心が動いた瞬間──これらは、AIには絶対に侵すことができない、人間だけの宝物なんです。
AIの使い方が変わる
この視点を持つと、AIの使い方が大きく変わってきます。
AIに「情報を整理してもらう」のはいい。
AIに「作業を代行してもらう」のもいい。
でも、自分の体験や感情まで、AIに委ねてはいけないんです。私自身、AIを使って文章を書くことが多いです。でも、AIに任せるのは「情報の整理」や「構成の提案」まで。
最後に必ず、自分の体験と感情を加えます。
例えば、こんなエピソードがあります。
数年前、私はヘルニアになって、立っても寝ても何をしても痛い日々を過ごしました。自分で起き上がることもできず、横になっているときだけが、唯一痛みが和らぐ時間でした。
そのとき、こう思ったんです。
「もし自分が働けなくなったら、家族はどうなるんだろう?」
その恐怖が、副業への熱をさらに高めました。この「恐怖」や「焦り」、そして「家族を守りたい」という想い。これは、AIには絶対に書けません。
なぜなら、AIは「出来事」を記録することはできても、「体験」として生きることはできないからです。
AIは、私がヘルニアで苦しんだという「事実」を知ることはできます。
でも、あの日の痛みや、あの瞬間の恐怖や、家族の顔を思い浮かべたときの切なさ。それは、私にしか感じられないものです。
そして、それこそが、あなたにしか書けない物語なんです。
私たちが大切にすべきもの
AIが進化すればするほど、私たちは問われます。
「人間として、何を大切にするのか?」
私は、こう思います。
AIに任せられることは、どんどん任せていい。でも、自分の体験と感情だけは、絶対に手放してはいけない。なぜなら、それこそが、あなたがあなたである理由だからです。
私には、不登校の息子がいます。
学校には通っていませんが、最近、通信教育を始めると言ってくれました。ある日、家に帰ると、息子が「パパ、一緒に勉強しようよ」と言ってくれたんです。
息子は机で勉強し、私はベッドの上で副業をしていました。その瞬間、私は心の底から思いました。
「ああ、これでいいんだ」
この感情・・・息子の成長を感じた喜び、一緒に過ごせる時間への感謝、そして「これでいい」と思えた安心感・・・これは、AIには絶対に理解できません。
AIは、「息子が通信教育を始めた」という事実を記録できます。でも、あの瞬間の私の心の動きは、AIには感じられないんです。
AIは、あなたの代わりに情報を整理してくれます。
AIは、あなたの代わりに作業をしてくれます。
でも、AIは、あなたの代わりに生きることはできません。
あなたの体験、あなたの感情、あなたの物語。それは、あなただけのものです。
まとめ
人間の記憶は、短期記憶と長期記憶に分かれ、長期記憶には4つの種類があります。
- 意味記憶(知識)→ AIが得意
- 手続き記憶(やり方)→ AIが得意
- エピソード記憶(体験)→ 人間にしかできない
- 感情記憶(感情)→ 人間にしかできない
AIに任せるべきことと、人間がやるべきことを、しっかりと分けて考える。そうすることで、AIの使い方が変わり、あなたの人生がもっと豊かになると思います。
私は、AIを「時間創出の相棒」として使っています。
AIに情報整理や作業を任せることで、家族と過ごす時間を増やすことができました。でも、その時間の中で何を感じ、何を大切にするかは、AIには決められません。
それは、私が決めることです。
そして、それは、あなたが決めることです。
AIは、あなたの相棒です。でも、主役は、あなたです。
あなたの体験と感情。それは、誰にも、何にも、奪われることのない、あなただけの宝物です。
どうか、そのことを忘れないでください。
そして、AIを使いながらも、あなた自身の物語を、大切に紡いでいってください。

